5シリーズ第8話 vs連続放火魔!もうひとつの発火トリック!
最近見直して、面白さを再発見した5シリーズのなかで、特に印象的な作品の感想を書きます!
あらすじ、出演者の情報
第8話のあらすじ、出演者の情報をお伝えします!
主なゲスト出演者(敬称略)
・第5話のあらすじ
火災の焼け跡から発見された遺体を解剖すると、焼死ではなく、絞殺であることが判明する。
日野と知り合いの消防士、鮫島(勝村政信)の協力を得て、火災現場の検証を進めるが、マリコは鮫島が出した結論に納得がいかない。
そこで、独自に調査を始めようとするが、日野をはじめとする科捜研のメンバーは鮫島に好感を抱いており、マリコの調査に非協力的になる。
科捜研で孤立するマリコを、土門はさりげなく励まして、自身も捜査を進めていく。
感想
第8話の感想です。
一口感想
科捜研のなかで、マリコさんがここまではっきりと孤立してしまう作品はこれだけではないでしょうか。
仕事にのめりこみ、乾君をはじめとするメンバーに半ば強引に仕事を割り振っていくマリコさんが、こういう局面に遭遇することがあっても不思議ではないかなという感じです。
ただ、マリコさんは真実を真摯に追求しようとしています。
いくら鮫島消防士に好感を抱いているからといって、科学者である科捜研のメンバーが、頭からそれを否定するのはどうなのかと思います。
屋上での土門さんのさりげない励ましがとても良かったです。確かな絆が感じられました。
この話の注目ポイント
今回注目したのは、以下のポイントです!
- 同じ感じ方をする土門さんとマリコさん
- 日野さんの変化が感慨深い
- マリコさん、四面楚歌。土門さんのさりげない励まし
- 鮫島消防士の生きている実感
- 他のメンバーを責めないマリコさん
- 土門さんと美貴ちゃんの追いかけっこ
・同じ感じ方をする土門さんとマリコさん
遺体が発見された火災現場で、マリコさんと乾君、日野さんは鮫島消防士と偶然会います。
日野さんは以前ある事件で鮫島消防士と仕事をしたことがあり、鮫島消防士は優れた実績を挙げているにも関わらず、
「今回もご指導お願いします」
と、とても腰が低い謙虚な振る舞いを見せます。
日野さんは自分を持ち上げられて、いい気分になり、鮫島消防士への好感が一層高まりました。
また、乾君をはじめとする科捜研のメンバーも、その誠実な人柄と優れた実績、かっこよさ(特に光子さんと美貴ちゃん)に惚れ込みます。
ただ、その中で鮫島消防士に対して違和感を覚える人物が二人。そう、土門さんとマリコさん。
鮫島消防士は他の人と同じように二人に接しているのに、マリコさんは鮫島消防士の火災現場の分析に素直に納得しません。
マリコさんの場合は、ただ純粋に科学者としての反応なのかもしれません。
土門さんは放火の容疑者から事情聴取した後、鮫島消防士に、その容疑者をずっとマークしていたと言われ、さらに
「ぜひ立件してください。協力は惜しみません」
と告げられて、
「気の早い奴だ」
と言っていました。
土門さんは容疑者の印象から、真犯人ではないと思っていました。刑事の勘ですかね。
土門さんもマリコさんもプロであって、真実を追求する時には妥協しないから、こういう時の反応も似てくるのかもしれませんね。
・日野さんの変化が感慨深い
日野さんは土門さんと同じように、5シリーズで初登場します。
この話では、自分が信頼し、好意を持っている鮫島消防士をマリコさんが疑っていると知り、マリコさんに冷たい態度をとります。
マリコさんが、乾君や自分たちを強引に動かしてきたことについても、苦情を言います。
この頃は、日野さんはまだマリコさんの上司ではなく、同僚だったということもありますが、今のマリコさんをはらはらしながらも見守るという感じはないですね。
科学者なのに、簡単に情に流されてしまう印象もあります。
日野さんも長い年月を経て、マリコさんとの信頼関係を築き、科学者としても、上司としても成長したということなのかな。
・マリコさん、四面楚歌。土門さんのさりげない励まし
いらすとや
鮫島消防士の分析に異をとなえたため、科捜研のなかですっかり孤立してしまったマリコさん。
独自に鑑定を進めようとしますが、日野さんや乾君には協力を断られ、光子さんには鑑定で使った物は経費で落とすことはできないと言われます。
仕事終わりに食事に行こうと盛り上がる日野さんや乾君たちの横で、マリコさんはその輪に加わらず、挨拶だけして去っていきます。切ないですね。
マリコさんが屋上にいた時、土門さんがやってきて、
「寺原に聞いたぞ。それにしてもずいぶん大胆な説をぶち上げたもんだ」
と声をかけます。マリコさんは、
「おかげですっかり四面楚歌」
と答えます。その後も、
「つらいだろう。これからもっともっとつらくなるぞ」
「私、そういうの平気だから」
「やるわ。これ全部やる」
という会話が続き、土門さんは自分が持っていたドロップの箱を渡して去っていきます。
確かにマリコさんは人が何と思おうが関係なく、自分の信念に基づいて突き進むという感じがありますが、孤立した状況がつらくないわけはありません。
土門さんのさりげない励ましで、心が少し和んだのではないでしょうか。
これがどもマリの屋上シーンの最初だと思ったのですが、第3話が最初でした。
その時は、ちょっといい争いっぽかったけど。
事件解決後は、
「科捜研、大変だったろ」
とマリコさんをねぎらってたし、優しいですね、土門さん。
・鮫島消防士の生きている実感
鮫島消防士は仕事では優れた実績を挙げて、高い評価を受けていましたが、プライベートでは離婚しており、心のなかに満たされないものを抱えていました。
自分が輝けるのは、火事の現場で人を助けているときだけだと感じていて、自らが放火をして、火事を作り出していました。
ドラマではなく、現実の世界でも、消防団に所属している人があちこち放火をしていて、火事を引き起こしていたというニュースを聞いたことがあります。
その放火犯の動機が何だったのかは覚えていませんが・・・。
鮫島消防士は「家族」だと言って、鉢植えの花を大切に育てていて、その一つをマリコさんにプレゼントします。
鉢植えの花を「家族」だと言っているところに、鮫島消防士の孤独が感じられます。
でも、その鉢植えに使われていた自作の肥料が、自らの犯罪が暴かれるきっかけになったのですから、皮肉なものです。
鮫島消防士はマリコさんを見て、自分と似たものを感じていたようで、取調室で
「あの人なら、私の気持ちをわかってくれるはずだ」
と言っていました。
でも、マリコさんは鮫島消防士とは違うんですよね。
今回はたまたま孤立してしまいましたが、マリコさんはいつもは自分のことを孤独だとは思っていない気がします。
確かに離婚はしましたが、ご両親には愛されてるし、職場の同僚とも普段は良い関係を築いているし、土門さんという頼れる相棒もいるし。
マリコさんの元々の性格もありますが、満たされていて、土台が安定している人だなと思います。
・他のメンバーを責めないマリコさん
鮫島消防士の犯行が発覚した後、宮前所長や日野さんは、ただ鮫島消防士を信じて、真実を追求しようとしなかった自分たちを反省したようです。
マリコさんに冷たい態度をとっていたことを謝ろうとしますが、マリコさんはそのことには何も触れず、いつも通りに乾君を引き連れて、現場に向かいました。
そうやって何も言わず、科捜研のメンバーを許したマリコさん、いいですね。
・土門さんと美貴ちゃんの追いかけっこ
マリコさんに頼まれて、消防署のシステムをハッキングした美貴ちゃん。
事件解決後に、ショッピングモールで、土門さんが美貴ちゃんをお説教しようとします。
マリコさんは自分が頼んだのだからと、土門さんを制止します。
でも、土門さんは美貴ちゃんを全速力で追いかけます。
速すぎて怖い。でも、これも兄妹の仲がいい証拠ですかね。
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