9シリーズ第4話 告発された司法解剖 追いつめられた女医
この話、感想を書くかどうか本当に悩みました。ただ見ていただけの時から、なんて辛い話なんだろうと思っていて、いろいろ書いていくのはしんどいと思ったからです。
最後にかすかな希望が見えたのが、救いになっているというような話です。ああ、つらい。
あらすじ、出演者の情報
第4話のあらすじ、出演者の情報をお伝えします!
主なゲスト出演者(敬称略)
・第9話のあらすじ
マンションのベランダから女性が転落して死亡した。
風丘が一人で行った解剖の結果、他殺が疑われたが、女性の夫(勝野洋)は事故死を主張し、遺体を見たが解剖は実施されていなかったと言う。
女性が家庭内暴力を受けていた形跡があったが、客観的な証拠がなく、風丘は窮地に立たされる。
マリコは風丘を信じ、風丘に向けられた疑いを晴らそうとするが・・・
感想
第4話の感想です。
一口感想
一口感想、「ひたすら辛い」で終わっちゃうんですけど(笑)。
風丘先生って、寛大だなと思いました。
やはり自分も被害者遺族であるという経験があるからかもしれないけど、いくら相手にも事情があったとはいえ、自分も娘もあそこまで追い詰められたら、私ならそう簡単には許さない。
風丘先生と私の器の違いがよくわかりました(笑)。
この話の注目ポイント
今回注目したのは、以下のポイントです!
- 確かに解剖を一人でやるって・・・
- ここまで追い詰められるか?風丘先生
- けなげな亜矢ちゃん
- いくら家族をかばいたいからといっても、ここまでは・・・
- 科学で真実を明らかにすることが救いになる
- 寛大すぎる風丘先生
・確かに解剖を一人でやるって・・・
実際の警察のやり方は知りませんが、科捜研の女など、サスペンスドラマや刑事ドラマを見ていると、刑事は2人ペアで行動するのが原則みたいなところがあります。
今回は、マリコさんが早く鑑定したいものがあったので、解剖を風丘先生一人にまかせて、科捜研に帰ってしまったんですけど。
マリコさんが解剖に最後まで立ち会っていれば、風丘先生が窮地に立たされることはありませんでしたよね。
実際の解剖では、一人でやるってことあるのかな?後々のこともあるから、複数の人でやるってことはないのかな?素朴な疑問でした(笑)。
・ここまで追い詰められるか?風丘先生
実際は解剖をやっていないのではないかと疑われ、マスコミに自宅までこられて執拗な取材を受けた風丘先生。
女性の体から腎臓を摘出していたことがわかり、その腎臓が女性のものだと証明できれば、風丘先生の容疑は晴れると思われました。
しかし、マリコさんがDNA鑑定をした結果、その腎臓は女性のものではないことが判明します。
検察の人たちまで自宅に来て、大変な事態に。風丘先生にとって、不利なことが次から次へと起こります。ここまで追い詰められなくても・・・と思ってしまいます。
・けなげな亜矢ちゃん
問題の解剖があった日、風丘先生の娘の亜矢ちゃんは、熱があるということで学校から自宅に帰されます。
それで、亜矢ちゃんは洛北医大にいた風丘先生に電話をして、早退したことを伝えます。
その電話を受けて、風丘先生は亜矢ちゃんの様子を見に一旦帰宅しました。
しかし、このように一時帰宅したことが、解剖をしなかった証拠だとマスコミに報道されることになります。
マリコさんに、お母さんを助けてくれるように必死に頼む亜矢ちゃん。マリコさんも絶対に助けると請け合います。
亜矢ちゃんとマリコさんは風丘先生のマンションに一緒に戻りますが、マンションの前では大勢のマスコミが待機していました。
亜矢ちゃんからコメントをとろうと、マスコミの人間が次々に質問を投げかけます。
風丘先生が一旦帰宅したことはなかったのかと聞かれて、本当は一時帰宅していたのに、
「お母さんは帰ってこなかった」
と嘘のコメントをした亜矢ちゃん。もちろん、お母さんをかばうためです。
自分が熱を出したために、お母さんが一旦帰ってくることになり、そのために解剖をしなかったと疑われていることをわかっていたのですね。
その後、取り出した腎臓の細胞でDNA鑑定をして、転落死した女性の腎臓ではないとわかった時も、
「お母さんを助けてくれるって言ったのに」
と、マリコさんに泣いて抗議していました。けなげですね。
事件のことを聞いて、同級生の男の子にはいやなことを言われるし、亜矢ちゃんが受けた被害も本当に大きかったです。
だから、私は、女性の遺族をそう簡単に許す気にはなれないです。
・いくら家族をかばいたいからといっても、ここまでは・・・
最後になってわかったことなのですが、女性の夫が
「解剖をされていなかった」
と道理の通らないことを言い張り、女性が事故死であることをあくまでも主張していたのは、息子が妻を殺害したのではないかと疑っていたからです。
そして、息子も父が母を殺害したのではないかと疑っていて、その証拠になるものを隠そうとして、母の体から摘出された腎臓を別人のものとすり替えました。
二人とも部屋の中にいて、女性が転落するところを見ていなかったので、このような誤解も生まれたわけですが。
でも、そんな無理な主張をしたり、腎臓のすり替えなどをしたら、解剖医の風丘先生がどうなるか想像もしなかったのでしょうか。
風丘先生の家族も大きなダメージを受けて、その後どうやって生きていくのでしょうか。
いくら家族を守りたかったとは言っても、許されることではないと思います。あまりにも自分勝手です。
・科学で真実を明らかにすることが救いになる
科捜研のメンバーは、ご遺体が損傷を受けている場所や、女性が落下した位置などから、女性が誰かに殺害されたわけではなく、自分で飛び降りた自殺だったことを明らかにします。
女性の息子はさまざまな場所に派遣される仕事をしていたのですが、解雇されて、しばらく前から引きこもりの状態になっていました。
母親である女性は、息子になんとか外に出てきてもらおうと、部屋の外から息子に何度も呼びかけていました。
息子は自分に対するいらだちもあったと思いますが、木刀で部屋の壁を傷つけるなどの暴力を振るうこともありました。
女性の夫は息子に呼びかけることはせず、しばらく様子を見ようと言っていましたが、女性はその言葉を聞き入れず、精神的にどんどん追い詰められていきました。
女性が亡くなった当日も、息子に部屋の外に出てきて食事をするように何度も呼びかけていましたが、息子は応じません。
女性の夫も、女性が息子に呼びかけるのを聞いているのがつらくて、別の部屋に閉じこもっていました。
しばらくすると、女性の声が聞こえなくなり、夫が部屋の外に出ましたが女性の姿が見当たらず、窓から外を見ると、女性が窓から転落したことがわかったのです。
父も息子も女性を殺害していないこと、お互いがお互いをかばっていたことがわかり、これから二人の関係もよくなっていくのではないかという希望の光が見えました。
これも、科学鑑定で真実を明らかにしたからですね。
土門さんが、女性の夫に
「解剖はされていなかったと嘘を言わなければ、もっと早く真実がわかった」
というようなことを言っていましたが、それは当然言わなければいけないことですね。
・寛大すぎる風丘先生
風丘先生、やっぱり本当のことをわかってもらえればいいからと、遺族をすぐに許してしまうのは寛大すぎるよー。
遺族の自分勝手な行動によって、あれだけのひどい目にあって、亜矢ちゃんも傷つけられたんですよ!!
いくら大切な家族を亡くした遺族の心の痛みがわかると言っても、私だったら謝罪は当然してもらうし、慰謝料だって請求したい!!
と、私の心の狭さがわかったところで、この話の感想を終わります(笑)。