これも最近見つけて、とても気に入った作品です。
惚れない花嫁
1巻完結
作者: 深海魚 出版社: 小学館
このシリーズはもともと、読み切りとして書かれたようです。
それで、この巻にも「惚れない花嫁」の話は2話しか収録されていなくて、ほかの読み切り作品と一緒になっています。
ただ、面白くて人気が出たらしく、「ない嫁シリーズ」として、以下の作品が発表されました。
- 秘めない花嫁
- 抱けない花嫁
- 堕ちない花嫁
- イケない花嫁
- 濡れない花嫁
どの作品も、他の読み切り作品と一緒に収録されています。
他の作品も面白いのですが、この「ない嫁シリーズ」を集中して読みたいので、このシリーズだけをまとめて販売してほしいです。
分量から言って、1巻か2巻くらいでまとまると思うし。
「秘めない花嫁」が最後の作品で、シリーズは完結しています。
庶民的な家庭で育ち、現在はOLとして働いている希(のぞみ)は、結婚を考えて同棲していた彼氏に振られます。
会社の飲み会でベロベロに酔って、上司や同僚の前で失恋の愚痴をこぼしていました。
そして、翌朝気づいたら、上司の美嶋考太郎とホテルの部屋にいました。
考太郎は仕事のできる超エリートで、イケメンとあって、女性にもてまくっています。でも、恋愛に溺れる女性を軽蔑していて、「彼女は作らない」と公言しています。
「それでもいいから抱かれたい!!」と挑んで自滅する女が後を絶ちません。
失恋の痛みから立ち直れていない希は、考太郎には冷たくされるに決まっていると考えます。
これ以上傷つけられる前に、こっちから冷たくしようとして、
「ゆうべは申し訳ありませんでした。忘れてください」
とクールに伝えます。
すると、その後に考太郎から言われた言葉が、なんと
「結婚してくれ」
でした!!考太郎曰く、
「その目にホレた」
とのこと。
そしてすぐに希の両親に挨拶に行き、すぐに婚約ということになります。
何がなんだかわからないまま、勢いに流されていた希でしたが、なぜ結婚しようと思ったのかを考太郎に問いただします。
考太郎は、これまで恋に溺れる女にうんざりしてきたということです。
希は自分のことを好いてもいない目をしているし、男に頼らない自立心があると答えます。
自分と寝て、正気でいた女を初めて見たとも。
そして、その夜から自分の部屋で暮らすようにと希に告げます。
その後、結婚への準備が始まるのですが、希は考太郎を好きになってしまうと、うんざりされて別れることになると考えています。
だから、好きにならないようにしようとしますが、相手を好きにならずに結婚生活をしていけるのか、葛藤することになります。
仕事ができて、頼りがいがあり、クールでイケメンの考太郎。しかも、希を溺愛していて、優しい完璧な夫です。
庶民的な希とセレブな感じの夫とは、生活感覚にずれもあるのですが、考太郎はとても誠実に希に向き合ってくれます。
本当にマンガならではの理想的な男性ですが、希への溺愛ぶりを見るのは楽しいし、キュンキュンしますし(笑)、いいですよー。
コメディの要素がたくさんあって、笑えるのもこの作品のいいところです。
クールな考太郎が仕事をしている時や、その場の空気が凍りついた時(笑)に出てくる、「冷」「凍」「青」の文字とか、吹雪みたいな表現が面白くて好きです。
人物の目が黒一色になって、表情がなくなるところも(笑)。
キュンキュンしたり、はーっと憧れのため息をついたり(笑)、ゲラゲラ笑える楽しい作品です。
読者からの感想を読むと、人気のある作家さんだとわかります。それもうなずけるほど、面白い作品でした。
他にも、この作家さんの「一度セックスするまで死ねない」という作品もとても面白かったです。
題名が題名なので、このブログのタイトルにする勇気はありませんでしたが(笑)。
この作品は、ある日28歳のリケジョの奏(かなで)がコンビニにいた時、車が突っ込んできて、死ぬ前に見るという走馬灯を見たところから始まります。
それまでの人生に満足していると思っていたのですが、その走馬灯を見たとたん、
「あたしまだ一度もセックスしてない」
ことが心残りなのだと気づきます。
そこから、なんとか一度は体験すべく、奏の奮闘が始まるという話です。
この作品もイケメンでエリートの彼氏ができるというところは、「ない嫁シリーズ」と同じです。
コメディ要素たっぷりで、ゲラゲラ笑えるというところも。これが、この作家さんの魅力だと思います。
読み切り作品が多い作家さんみたいなのですが、すでに言ったように、人気の作品はまとめてもらえるとうれしいんだけどな。
他の作品も読んでみたいです!
「ない嫁シリーズ」「一度セックスするまで死ねない」は、以下のサイトで電子版も読むことができます。
深海魚先生の新作が発表されています♪ これまでに読んだ作品の感想をまとめました。